今後も続くと思われる電気代の高騰
これからは
電気を買わない経営を!
電気料金の値上がりが続いています。莫大な電気を使用し運営する企業にとって、電気代の高騰は経営を圧迫する1つの要因となりかねません。
「この先いつまで電気代高騰が続くのだろうか?」
「何とか打開策は無いのだろうか?」
このようなお悩みをお持ちの企業担当者の方も多くいらっしゃると思います。
そこで、この記事では、電気料金値上がりの現状や対応策まで、ご紹介いたします。
ぜひ貴社の「電気料金値上がり」への対応を検討される際に、ご活用いただけますと幸いでございます。
電気料金の値上がりの現状
電気代が高騰していることは、肌で感じていても、実際に現在の電気料金が「どれほど値上がりしているか」ということが明確になっている方は少ないと思います。ここで確認しておきましょう。
電気料金は、下記のような式で計算されています。
一口に電気代と言っても3つもの要素が関係しているのですね。
その3要素、「電気量単価」「燃料調節額」「再エネ賦課金」についてそれぞれについて詳しく見てみましょう。
まずは、電気量単価について詳しく見ていきましょう。
2022年8月現在「電気料金の平均単価」は2022年4月までの情報が公開されています。「低圧」「高圧」「特別高圧」各々について、推移を辿ることにします。
「低圧」の電気料金の推移
電気料金(平均単価)の推移
低圧の推移を「2020年5月~2021年4月」と「2021年5月~2022年4月」の2年間で比較します。
グラフを見て分かる通り、2021年9月以降に電気料金が値上がりしていることが分かります。
「高圧」の電気料金の推移
続いて、高圧の電気料金の推移を見ていきましょう。
電気料金(平均単価)の推移
グラフの「2021年5月~2022年4月(赤部分)」を見て頂くと分かりますが、2021年3月から、右肩上がりに電気料金が上がっています。
「特別高圧」の電気料金の推移
次に、特別高圧の電気料金の推移を見て行きましょう。
電気料金(平均単価)の推移
高圧と同様に、2021年3月から右肩上がりに電気料金が上がっています。
このように「低圧」「高圧」「特別高圧」いずれにおいても、2022年4月まで値上がりが続いていることが分かります。
次に、燃料調整費について見ていきます。
燃料費調整制度に基づいて決められる発電の燃料費に応じて、電気料金を調整する数値です。(火力発電などで使用される燃料費などが該当します)
燃料調整額は、燃料の価格変動に応じて電気料金に反映されプラスだけでなく、燃料費が安い時期にはマイナスにもなります。燃料費の価格変動の3~5カ月後に、電気料金に反映されます。
先ほどご紹介した、電気料金の式からも分かる通り、「燃料調整額」は電気料金を決めるために必要な数値であり、「燃料調整額」が上がると電気料金も値上がりします。つまり、燃料調整額の高騰が、電気料金の高騰につながると考えられます。
燃料調整額の推移(2022年1月~2022年7月)
それでは、実際に最近の東京電力(高圧)の 燃料調整額の推移をみていきましょう。2022年7月の燃料調整額を2022年1月と比較すると、「8.4倍」になります。
「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」とは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度によって電力会社等が買取りに要した費用を、電気の使用量に応じて、国民が電気料金の一部として負担するものです。
再エネ賦課金の推移
2012年~2015年にかけて、FIT(固定価格買取制度)の影響で産業用太陽光発電が増加し、2016年以降の再エネ賦課金も大きく値上がりすることになりました。この再エネ賦課金の値上がりも、電気料金高騰の一因になっています。
電気代を構成する3要素をそれぞれ見てきましたが、どの要素においても値上がり傾向にあり、1つ1つの値上がりが続いているため、当然電気代の高騰が続いているという電気代の現状がよく分かりました。
電気料金はこの先どうなる?
それでは、今後の電気料金はどうなっていくのでしょうか?
先のことなのではっきりと明言はできませんが、電気料金の値上がりは今後も続くという見方が一般的です。
日本の電源構成において、7割以上を占めるのは火力発電です。
火力発電の燃料は天然ガスと石炭が9割であり、日本の電源の大半を天然ガスと石炭に依存しているのが現状です。
その天然ガスと石炭は、国際情勢の影響を受け、値上がりが続いています。つまり、それらを燃料に作られる、日本の電気単価も当然値上がりしているのです。
先ほどご紹介したグラフから読み取っても、今後も値上がりすることが予想されることがお分かりいただけるでしょう。
前章では、ご紹介しませんでしたが、燃料調整費について、「低圧」「特別高圧」も「高圧」同様に値上がりしています。
そのことから考えると断言はできませんが、電気量単価でご紹介した通り燃料の値上がりが続くことが予想されているため、燃料の価格変動に応じて調整される燃料調整費もまた、今後も値上がりが続くでしょう。
2013年に環境省が試算・想定した再エネ賦課金単価の推移では、2030年頃がピークとなるような試算がされていました。
これ以降、政府から再エネ賦課金の見通しについての資料や公表はないため、これをベースに考えると『2030年頃までは「再エネ賦課金」の金額は上がり続ける』という推測が出来ます。つまり、あと8年間は値上がりし続けることになります。
このように、電気料金はこの先も値上がりして行く可能性が高いため、対策を考える必要があります。
電気料金値上げへの対応策
では、今後も値上がりが懸念される電気料金に対して、企業はどのような対応策を取ることができるのでしょうか。
電気料金を削減するために、最も良いのは「電気を買わない」という方法です。それを実現できるのが「自家消費型太陽光発電」です。
自家消費型太陽光発電とは、太陽光発電でつくった電気を電力会社に売らずに、工場や店舗などの自社設備で使用するシステムです。
自家消費型太陽光発電で発電した分の電気は、電力会社から買う必要が無くなります。つまり、電気の自給自足を叶える太陽光発電システムと言い換えられるかもしれません。
自家消費型太陽光発電を導入して「電気料金高騰に備える」場合に、どれほどの削減効果が得られるのかということが、当然気になるでしょう。
そこで、ここでは自家消費型太陽光発電の導入による、電気料金の削減効果について、当社が持つ事例を基に詳細に説明します。
自家消費型太陽光発電導入前は、1,000万円かかっていた電気代について、削減効果が600万円で、400万円に削減できたとします。
そうすると、3,000万円の設備を導入しても、削減効果を年々積み上げれば、5年で回収することが可能となります。
このシミュレーション値は、現在の電気代を基に試算していますが、今後も電気代が高騰することが予想されるため、導入後、電気代が高騰すればするほどより大きな削減効果が得られることも期待できます。
ここまでご紹介したのは「自社所有モデル」のケースでした。ただ、初期導入費用の負担が大きいことは懸念点となるでしょう。
では、初期導入費用をかけずに自家消費型太陽光発電の設置はできないのでしょうか?「PPA」を活用すれば可能です。
「PPA」とは、「第三者所有モデル」とも呼ばれ、PPA事業者が需要家(=企業、個人)の敷地や建物のスペースに、無償で太陽光発電設備を設置、維持管理して、電気を供給する仕組みです。
「PPA」は、初期導入費用がかからないことから注目されていますが、自社所有モデルと異なり、PPAは電気料金を支払う必要があります。それでも「電気料金の値上がり」に対応することはできるのでしょうか?
結論としては、PPAでも、電気料金の値上がりの対策にはなります。
PPAの場合には電気料金は発生しますが、「市場価格と連動した電気料金にする」等の契約にしない限り、一定の電気料金で推移するため一般市場の電気料金が高騰した際にも、影響を受けずに済みます。つまり、PPAでも、電気料金の値上がりには対応することは可能という訳です。
「電気料金を削減する」方法として、まず思sい浮かぶのが「省エネ」かと思います。下記記事でも、さまざまな省エネ方法をご紹介していますので、参考にしてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
2022年現在の電気料金の値上がり状況がご理解頂けたのではないかと思います。また、値上がりは今後も続くという見通しが一般的です。
電気代は商品やサービスの原価にも、影響があるため自家消費型太陽光発電などで対策することが重要です。また、国際的な環境問題への意識の高まりから、企業の見えない価値向上への取組みとしても、自家消費型太陽光発電は非常に有効だとして注目されています。
これらのことから、電気代高騰への対策が、貴社の競争力強化にも繋がると言えるでしょう。
自家消費型太陽光発電導入に向けて当社では様々なプランをご用意しております。どのプランが最適かによって、貴社にベストな提案で自家消費型太陽光発電導入のお手伝いをいたします。ぜひ、一度ご相談くださませ。
担当:藤川(092-737-1131)
fujikawa@dax-jp.com