脱炭素に向けた動きを加速化
温対法改正におけるポイントは?
2021年3月2日「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」の一部を改正する法案が閣議決定され、5月26日の国会にて成立しました。
今回は、温対法の改正におけるポイントと、今後企業に与える影響についてご説明します。
温対法とは?
温対法とは「地球温暖化対策の推進に関する法律」の通称であり、別名「地球温暖化対策推進法」と呼ばれています。この法律が制定された背景として、京都議定書があります。
京都議定書で定められた、6%温室効果ガス排出削減という目標を達成するために「地球温暖化対策のために全ての人が自主的かつ積極的に取組むための法律」として温対法の制定に至りました。そして、菅元総理大臣が「2050年カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量ゼロ)」を掲げたことにより、5年ぶりに温対法が改正されることとなったのです。
温対法改正のポイント
今回の温対法の改正で主に変更となった内容は以下の3点です。
① パリ協定・2050年カーボンニュートラルを踏まえた基本理念の新設
② 地方創生に繋がる再エネ導入を促進
③ ESG投資にも繋がる企業の排出量情報のオープンデータ化
上記の変更点について、詳しくご紹介します。
①パリ協定・2050年カーボンニュートラルを踏まえた
基本理念の新設
パリ協定の目標や2050年のカーボンニュートラル宣言を基本理念として法に位置づけました。
パリ協定とは、国連気候変動枠組条約(COP21)にて採択された温室効果ガスの削減に関する条約です。この条約では、各国に削減目標の提出が求められており、日本では2030年に46%の削減、2050年にカーボンニュートラルを目標としています。カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること、つまり、温室効果ガスを実質的にゼロにすることを意味する言葉です。
上記の目標を温対法に明記したことで、国の地球温暖化対策に関する政策の継続性が高まることが期待されます。また、国民、地方公共団体、事業者などがより確信を持って、地球温暖化対策への取組みを加速させることが可能となります。
②地方創生につながる再エネ導入を促進
都道府県、政令市、中核市以上の市に、脱炭素化計画への施策目標の追加が義務化されました。ここで追加すべき施策は、地域の再エネを活用した脱炭素促進事業でなければいけません。
また、脱炭素化計画に基づいた事業として市町村の認定を受けたものは、法令手続きがワンストップ化されます。これにより、地域課題の解決を円滑な合意形成により進めることが可能となりました。
この改正には、地域主導の再エネ案件を促進させるといった狙いがあります。
③ESG投資にも繋がる企業の排出量情報のオープンデータ化
企業の温室効果ガス排出量情報について、報告が原則デジタル化され、開示請求の手続きなしで温室効果ガス排出量の情報が確認できるようになりました。また、報告から公表までの期間も、2年から1年未満に短縮されます。
これにより、ESG投資のための情報をよりスピーディーに収集することが可能となり、ESGへの注目度の上昇に加え、ESG投資への流れをさらに加速することが期待できます。
そして、ESG投資の流れに合わせ、脱炭素に取組む企業を増やしていくという狙いがあります。
上記が今回の温対法改正における主なポイントであり、いずれもカーボンニュートラルの達成に向けた法改正であったことが分かります。
まとめ
今回の法改正では、脱炭素に向けた動きを、より一層加速させるための制度設計の意味合いが強いものになりました。
今後、そのような脱炭素化の流れにより、企業としても脱炭素への取組みを行うことが必要となります。そこで、脱炭素化への取組みとしてオススメなのが再生可能エネルギーの導入です。
中でも、再生可能エネルギーの導入において、太陽光発電が最もメジャーであり、自家消費型太陽光発電の導入は脱炭素経営において、ベターな選択肢であると言えるでしょう。
ぜひ皆様も、自家消費型太陽光発電の導入をご検討ください。
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