初期費用、メンテナンス費用が
なんと0円!
話題の「PPAモデル」とは?
最近目にする機会が多くなった「PPAモデル」。
通常は自社で太陽光発電を始める際、設置にかかる初期費用や、その後のメンテナンスなどのコストや手間がかかるため、長い目でみるとお得なのは分かるけど、今一歩踏み出せないという企業様にとっては、大変興味深い仕組みとなっています。
ではPPAモデルとはいったいどういう仕組みなのでしょう?
導入コストと維持管理コストが無料
PPAモデルとは第三者所有型の太陽光発電システムで、所有権はシステムを設置したPPA事業者にあります。そのため必要な機器、工事費用、メンテナンス費用は当然PPA事業者が賄いますので、システムを導入した企業様は、初期費用0円で太陽光発電システムを導入することができます。
そんなうまい話は怪しいと思われるかもしれませんが、仕組みとしては、太陽光発電システムの所有はPPA事業者が、それを設置するスペースを企業様が提供することで、お互いがWIN×WINのバーター契約に似た仕組みと考えると分かりやすいかと思います。
企業様には「自社で使う事業用の電力を太陽光発電で賄いたいが、初期投資や維持管理コストはきつい」という理由から、導入を躊躇しているケースは大変多くいらっしゃるかと思います。
しかし、今後の企業を取り巻く環境は、再生エネルギーにシフトしていく流れは避けられません。そういった理由から、初期費用のハードルを解消し、導入コストと維持管理コストが不要なPPAモデルが、今大変注目されているのです。
電気代には「再エネ賦課金」等が
ないため安い!!
PPAモデルの導入で得られるメリット
PPAモデルには多くのメリットがあります。以下に主な内容をご紹介します。
①初期投資コストが無料
先にもお話しましたが、PPAモデルでは初期費用が無料です。通常太陽光発電システムを設置して、企業の事業活動に必要な電力を確保しようとすると、相応の設備投資費用が必要になります。
PPAモデルではPPA事業者(PPAモデルを提供する会社)が必要な機器、工事費用、メンテナンス費用を賄いますので、初期費用0円で太陽光発電システムを導入することが可能です。
②固定費が安くなる
通常の電気代には使用した電力にかかる請求とは別に「再エネ賦課金」という項目があります。これは国が推し進めている再生エネルギーの普及への協力負担金として徴収されているものです。 当然電力を太陽光発電に切り替えることで、この協力負担金がなくなります。
③設置スペースを提供した企業様に合ったシステムを自由に構築できる
初期費用はPPA事業者のほうで負担しますが、だからといって使用する企業様にとって使い勝手が悪いシステムでは意味がありません。
事業で使用する電力の規模に合わせて、太陽電池モジュールの選定や蓄電池を併用するなど、電力を使用する企業様側で自由にシステムを構築することができます。
④災害や停電時でも電力の供給を維持
通常は災害によって電力の供給がストップし、予期せぬ事態によって事業活動をストップせざるをえない状況になることも考えられます。そうなると、いくら災害とはいえ取引先の企業様は多大な損失を被ることになり、信用を失うことにもなりかねません。日頃からそういったリスク回避の対策を講じることは、会社の信用獲得にもつながります。
⑤ゼロカーボン企業としてのブランドの獲得
政府が「2050年カーボンニュートラルの実現」を宣言し、2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロを目指す方針を定めたことで、事業活動に要するエネルギーを再生エネルギーで賄うことは、もはや避けることができない時代の流れといえます。
今ではゼロカーボンの意識が高い企業、すでに再生エネルギーを活用している企業も多く存在し、今後はそういった企業との取引を獲得、継続するためにも、自社がゼロカーボン企業となることは、事業を発展させるためのひとつのソリューションとなりえます。
⑥契約期間の満了後は企業様に発電システムを譲渡
PPA事業者との契約期間が満了した後は、設置した太陽光発電システムの設備一式が企業様に譲渡されます。
最近では以前と比べて、太陽電池モジュールの耐用年数も大幅にアップし(30年以上)、専門のPPA事業者によってメンテナンスされてきたシステムが譲渡されれば、その後も引き続き安心して太陽光発電システムを継続することが可能です。
PPAモデル導入時の留意点
多くのメリットがあるPPAモデルですが、いくつか留意点があります。せっかく導入したのにと後で困らないよう、導入の際は必ず留意点を確認、納得したうえで採用することが重要です。
①PPAモデルは契約期間が長い
PPA事業者は、システムの構築から運用にかかる費用を負担するため、電力を使用する企業様へ電気代を請求することで費用を回収します。そのため、契約期間が20年前後と長くなり、それを満たさずに解約する場合は違約金等が発生することがありますので、必ず事前の確認が必要です。
②自社所有に比べて固定費削減の効果が低い
自社で太陽光発電を運営する場合と比べて、初期費用が掛からない代わりに実質的な電気代の削減効果は低くなります。
最初の導入コストの削減が重要か、その後何十年と運営する中で、長期的なコストカットが重要かは、じっくりと検討する必要があります。
③譲渡後の維持管理は自己で負担
契約満了後にシステムを譲渡された後は、メンテナンス等を自社でおこなうことになります。これまでに専門業者によるしっかりとしたメンテナンスをおこなっていても、機器の経年劣化はさけられません。
タイミングはそれぞれになりますが、修理で賄えない故障が発生した際は、あらたに自費で交換する必要があります。
PPAモデルと自社所有ではどちらがお得?
前述の留意点をふまえると、「PPAモデルと自社所有ではどちらが経済的にお得?」といった疑問がでるかと思いますが、もし自家消費型太陽光発電システムに初期投資できるのであれば、そちらの方が長い目で見ると経済的な優位性は高くなります。
自社所有システムとの比較
PPAモデル
使用した電力は有料
初期投資 |
---|
不要 |
資産管理・保守費用 |
不要 (電気料金に含む) |
電気料金 |
有料 |
資産計上 |
オフバランス |
回収期間 |
なし (電気料金は契約期間中は常に支払う) |
自社所有システム
使用した電力は無料
初期投資 |
---|
必要 |
資産管理・保守費用 |
必要 (固定資産税・保険・メンテナンス等) |
電気料金 |
無料 |
資産計上 |
オンバランス |
回収期間 |
10年程で投資費用を回収 その後の固定費は0円 |
しかし、自社所有となると瞬間的とはいえ企業様にとっての金銭的負担が大きくなるので、最終的には事業主様がどちらに重きをおくかで、お得感は変わってくるのではと思います。
今後はゼロカーボン企業となって経済活動をしていくことは、これからの社会の義務ともいえますので、ビジネスモデルの大変革期といった時代の中で、導入のハードルが低いPPAモデルはおすすめできるシステムといえます。
これまで初期費用や運用コストにネックを感じられていたオーナー様は、これを機会に是非PPAモデルを導入し、ゼロカーボン企業となって次世代に備えた経営に切り替えてみてはいかがでしょうか。
これからPPAの導入を考えているオーナー様は、是非お気軽に弊社にご相談ください。
長年に渡る太陽光発電事業によって得た実績とノウハウで、お客様の現在の状況をヒアリングし、お客様にとって最適なプランを検討、ご提案させていただきます。
担当:藤川(092-737-1131)
fujikawa@dax-jp.com